中国語教科書のインデックス(全体)

「漢語口語速成・入門篇(下)」(ISBN:9787561918777)という教科書を使っているのですが、テキストの内容の復習も兼ねてインデックスを作成してみました。


第16课

動作の進行

 動作が今現在進行している段階を表す場合は、動詞の前に副詞の「正」、「在」、「正在」あるいは文末に「呢」を付ける。
 否定の場合は「没有」を付ける。
 動作の進行は現在のことも表すことができ、過去と将来のことも表すことができる。

他正在等他的爱人呢。
莉莉没有 看电视。
明年的这个时候,你们在做什么呢?

有的......,有的......

 代名詞の「有的」は連体修飾語として使われる場合は、よく修飾される名詞のその一部を表す。単独に使われる場合もあるし、二つ、三つで使うこともある。

我们班的同学有的喜欢吃辣的,有的喜欢吃甜的。

一边......,一边......

 動詞の前に使われ、二つの動作が同時に行われることを表す。

莉莉跟朋友们在房间里一边喝咖啡,一边聊天。


第17课

動態助詞の「了」

 動詞の後ろに付けて、動作のおかれている段階を表す助詞は「動態助詞」という。動態助詞の「了」は動詞の後ろに付けて、動作の完成することを表す。
 否定式は動詞の前に「没(有)」を加えて、「了」はいらない。
 もし、ある動作が必ず発生する、または発生する確率が高いが、現在はまだ発生していない場合は「还没(有}......呢」を使う。

他买了三件衬衣、两条裙子、还有一顶帽子。
我没买东西,直美买了。
你们去颐和园了没有?还没去呢。

 動作の完成は動作のおかれている段階しか表さない、動作の発生する時間(過去、現在、将来)とは関係ない。
 過去の動作の中で、もし常に行った、あるいは動作がもう完成したことを特に強調する必要としない場合は、動詞の後ろに「了」はいらない。

以前他常常来我家玩儿。

 「了」を付ける動詞の後ろに目的語があれば、その目的語は一般的に数量詞や連体修飾語とともに使わなければならない。

我买了一本书。

 もし目的語は簡単な目的語である場合は、「了」はよく文末に置かれる。

我朋友来北京了,周末我陪他去长城了。

「......了......就......」

 「......了......就......」は二つの動作が連続して起こって、後ろの動作が次々と起こることを表す。

我下了课就给他打电话。


第18课

語気助詞の「了」

 語気助詞の「了」は文末に用いられ、状況の変化または新たな状況が発生することを表す。

秋天了,天气凉了。

「要......了」

 ある状況がまもなく変化すること、または新たな状況がまもなく起きることを表す。
「要」の前に「就」や「快」を加えて、時間が緊迫することを表す。
「就要......了」の前に、時間を表す名詞を加え、連用修飾語として使われる。「快要......了」はその使い方はない。

我要回国了。
他就要回国了。
他下星期就要回国了。

能願動詞の「能」と「可以」

 A:ある能力または可能性を持っていることを表す。

你能吃辣的吗?
他不会说汉语没关系,我可以跟他说英语。

 B:客観的な許可を表す。

病人正在休息,你们不能进去。
这件衣服我可以试试吗?

 禁止する意味を表す場合は「不可以」が使える。そのほかに、「能」と「可以」の否定式は一般的に「不能」である。

现在是红灯,汽车不可以往前走。
现在没有汽油,汽车不能往前走。


第19课

程度補語

 動詞あるいは形容詞の後ろにある補足説明する部分を補語という。動作の達成した程度または動作の状態を説明するのは程度補語といわれる。形容詞は一般的に簡単な程度補語になる。程度補語と動詞の間に助詞の「得」でつながる。
 否定式は程度補語の前に「不」を加える。

你游泳游得这么样?我游得不错。

 動詞の後ろに目的語と程度補語と同時に出てくる時に、目的語の後ろに必ずその動詞をもう一度繰り返さなくてはならない。

唱歌唱得不错。

 もし目的語を強調したい、あるいは目的語が複雑すぎる場合は、その目的語を動詞または主語の前に置いてもよい。

西蒙汉语说得不错,汉字写得不太好。

能願動詞の「会」

 A: 勉強を通じて、ある技術を身に付けることを表す。

我会游泳。

 B:可能性を表す。

我估计巴西队会赢。
今天不会下雨吧?

能願動詞の「得(děi)」

 客観的に必要なことを表す。否定式は「不用」である。

我得告诉老师一下。
不用了,我已经告诉老师了。


第20课

時量補語

 時量補語はひとつの動作またはひとつの状態がどのぐらいの時間を続くかということを表す。
 もし動詞の後ろに目的語があれば、一般的にはその動詞を重複して使わなければならない。時量補語は重複された動詞の後ろに置く。
 もし目的語が人称代名詞でない場合は、時量補語は動詞と目的語の間に置いてもよい。

我们来中国已经一个多月了。
每天西蒙吃早饭吃十分钟。
每天西蒙吃十分钟的早饭。

 もし動作の継続性が無い動詞を使うときは、時量補語は動作の発生から発話までの時間を表す。
 時量補語を伴う文中で、動詞の後ろに動態動詞の「了」があって、そして文末に語気助詞の「了」もある場合は、その動作が現在も継続していることを表す。

我来北京一个多月了。
我们学了一个多月了。

副詞の「就」と「才」

 「就」は一般的には事柄の発生するのが早くて、あるいは物事が順調にいっていることを表す。「才」は事柄の発生が遅い、または物事が順調にいっていないことを表す。

八点上课,珍妮七点四十分就来了,西蒙八点十分才来。

「虽然......但是......」

 接続詞の「虽然......但是......」は逆接する関係を表す。「虽然」は前の文の主語の前または後ろに置き、「但是」は必ず後ろの文の前に置く。

我虽然会游泳,但是有的不怎么样。

「因为......所以......」

 接続詞の「因为......所以......」は因果関係を表す。「因为」の文は原因を表し、「所以」の文は結果を表す。時には「因为」または「所以」のいずれかを省略してもよい。

因为外边下雨了,所以我们不去商店了。


第21课

動態助詞の「过」

 動態助詞の「过」はある動作が過去に発生したことを表す。主に自分で経験したことを表す。否定式は「没有......过」で表す。

北京有名的风味菜和小吃我差不多都吃过。
来中国以前,我没学过汉语。
来北京以后,你吃过烤鸭没有?

「是......的」

 「是......的」はすでに発生した動作の時間、場所、方式などを強調する。「是」は強調する部分の前に置き、「的」は文末に置く。
 もし動詞の後ろに目的語があって、そしてその目的語が名詞である場合は、「的」は目的語の前に置いてもよい。

第一次是在全聚德吃的,第二次是在学校附近的饭馆吃的。
我不是坐车去的,我是骑车去的。
我和我朋友是在全聚德吃的烤鸭。

動量補語

 動量詞は数詞と結びつけて、動詞の後ろに置いて、動量補語として使われる。動作の回数を表す。常に使われるのは「遍」「次」「下」である。
 「次」と「遍」の使い方は同じである。ただし「遍」は動作の始めから終わりまでの全過程を強調する。
 「一下儿」も動量補語である。動作の回数を表す以外に、動作の時間が短い意味も表す。ちょっと~する意味合いもある。

今天我找你三次。
那盘磁带我听过好多遍。
一共一百五,请数一下。

 動詞の目的語が名詞であれば、その動量補語は目的語の間に置き、もし目的語が代名詞である場合、その動量補語は一般に目的語の後ろに置く。

我们吃过两次烤鸭。

「除了......以外」

 A:何かのものの以外に、ほかのものもあるということを表す。後ろによく「还」や「也」などで呼応する。

除了烤鸭以外,你还吃过什么好吃的?

 B:排除の意味を表す。そのこと自体が含まれないことを表す。後ろによく「都」などで呼応する。

除了西蒙以外,我们都不会说法语。


第22课

動作の持続

 A:動詞の後ろに動態動詞の「着」を使って、動作あるいは状態が続くことを表す。
 否定式は「没(有)......着」である。

英男在床上躺着。
保罗没躺着,他坐着呢。
门开着没有?

 B:動詞の後ろに動態動詞の「着」を使って、動作の形態も表す。

小猫在窗台上趴着睡觉呢。

構造助詞の「地」

 双音節の形容詞は連用修飾語として動詞を修飾する場合、時には形容詞と動詞の間に構造助詞の「地」を置く。もし、その連用修飾語の形容詞の前に、さらに連用修飾語がある場合は、「地」は一般的に省略できない。
 形容詞の重ねには、その形容詞の前に「很」や「非常」を付けて修飾しているのと同じ意味がある。その助詞の「地」も一般的に省略できない。

他们正在紧张地看电视里的足球比赛。
他非常努力地工作。
货架上整整齐齐地摆着各种吃的和用的。

形容詞の重ね

 一部の形容詞は重ねて使用できる。性質、状態の程度が深まることを表す。

 単音節の形容詞の重ねは、話し言葉では二つ目の音節はよく第一声になって、そして巻き舌音化する。

每天爷爷都早早儿地起床。

 双音節の形容詞の重ねの形は「AABB」で二つ目の音節はよく軽声になる。

漂漂亮亮的大厅里立着一排一排的货架。

 形容詞の重ねが連用修飾語として使われる場合、単音節の重ねの後ろに助詞の「地」は省略してもしなくてもよい。

每天爷爷都早早起床。

 同じく形容詞の重ねが連用修飾語として使われる場合、双音節の重ねの後ろに助詞の「地」は省略できない。

他认认真真地回答老师的问题。

 形容詞の重ねが連体修飾語あるいは述語として使われる場合、その後ろに「的」を加える。

她的头发长长的。


第23课

結果補語

 動作の結果を表す補語は結果補語という。よく動詞あるいは形容詞で表す。結果補語と動詞の結びつきは緊密で、その間にほかの成分を差し込むことはできない。
 すでに結果が出た動作は一般的に動作が完了しているため、結果補語の否定式は「没有」が使われる。

我已经做完饭了。
你看见包罗了没有?没看见。
我买了,可是没买到。

結果補語の「到」

 動詞の「到」は結果補語として使われる場合、よく動作がある場所あるいはある時間に達することを表す。
 結果補語の「到」は動作が目的に達することも表す。

我回到家就给你打电话。
我去朋友那儿了,一直呆到十点才回来。
去大同的火车票买到了。

結果補語の「住」

 動詞の「住」は結果補語として使われる場合、よく動作を通じてある物事を一定の位置にしっかりとどまることを表す。

我记住他打手机号码了吗。

「一......就......」

 「一......就......」は二つのことが続けて発生することを表す。
 時には、前の文節が条件を表し、後ろの文節が結果を表す。

他以说完,大家就都笑了。
我一喝酒,脸就红。


第24课

方向補語

 動作の方向を表す補語は方向補語という。
 動詞の後ろに「来」「去」を加えるものは簡単方向補語という。

我妈妈给我寄来一盒巧克力。

 動詞の「上、下、进、出、回、过、起」などの後ろに「来」または「去」を加えるものは複合方向補語という。話し手、あるいは言及する物事に向かって動作を行う場合「来」を使う。反対の方向の場合「去」を使う。

快下来!

 A:目的語が一般的な物事である場合、その目的語を「来」「去」の前に置いても後ろに置いてもよい。

你看,我又买回一些书和磁带来。
你看,我又买回来一些书和磁带。

 B:目的語が場所を表す場合、その目的語は必ず「来」「去」の前に置く。

这些东西我打算明天就寄回国去。

「要是......就......」

 「要是」は仮定の意味を表す。後ろの文節はよく副詞の「就」を使って、前文を受けて後ろに続いて結論を出す。

要是田中来了,你就让他等我一下。

兼語文

 中国語には兼語文という動詞の述語文がある。二つの動詞から構成され、前の動詞の目的語は後ろの動詞の主語である。兼語文の一つ目の動詞は「请、叫、让」などの「~させる」の意味がある動詞となる。
 「请、叫、让」はみな他人にあることをするように要求する意味がある。

我们请老师教我们唱中国歌。
老师让我们预习一下明天的生词。
莉莉叫我给她买些橘子。

 「请」のは招待する意味もある。

我请你吃韩国菜。


第25课

可能補語

 動詞と結果補語あるいは動詞と方向補語の間に構造助詞の「得」を加えると、可能補語になる。可能の意を表す。否定式は「得」を「不」に置き換える。

坐这儿不错,看得清楚,也听得清楚。
电影里的对话太快了,我可能听不懂。
六点钟太早了,我去不来。

 正反疑問文の形式は可能補語の肯定式と否定式を並列する。

下午四点我还有个约会,四点以前回得来回不来?

 動詞の後ろに目的語がある場合は、その目的語を可能補語の後ろに置く。目的語が長い場合は、文頭に持って来る。

我看不懂这本书。
有中文字幕,大概的意思你肯定看得懂。
你要的那本书现在买不到。

「了(liǎo)」は可能補語として使われる

 動詞の「了」は結果補語や単独で述語として使われることは少ないが、可能補語としてはよく使われる。動作の実現する可能性を表す。

保罗去得了去不了?
昨天他踢球的时候受伤了,现在走不了路了。
放心吧,耽误不了你的约会。

 「了」は時々「完」の意味も表す。

这么多酒,你一个人喝得了吗?
今天的考试你们用不了两个小时就能做完。

”怎么(能)……呢“

 「怎么(能)……呢」は反問する意味を表す。

这么早,我怎么起得来呢?
你是学生,怎么能不做作业呢?


第26课

「比」は比較意を表す

 前置詞の「比」は二つの物事の性質や特徴などを比較する。その語順は次である: A+比+B+差別......。

他二十岁了,我十九岁了。他比我大。
苹果一斤三块五,橘子一斤一块八。苹果比橘子贵。

 形容詞の述語文の中に、もし「比」を使ったら、「很、太、非常」などの程度を表す副詞を使ってはいけない。例えば「他比我很忙」「苹果比橘子非常贵」と言ってはいけない。でも、「还、更」などの程度を比較する副詞を使ってもいい。例えば「他比我更忙」「苹果比橘子还贵」と言ってはよい。
 動詞の述語文の中に、もし動詞の後ろに程度補語がある場合、「比」を使う文は次のようである。

他汉语说得比我流利。
田中汉字写的比保罗好。

 「比」を使う比較文の否定式は「不比」である。

大同不比北京凉快。
这个房间不比那个房间大。

数量補語

 「比」を使った比較文の中で二つのことの差を表す時に、差を表す言葉の後ろに数量連語を加えて、補語として使われる。「一点儿、一些」を使って、差が小さい意を表し、「得多、多了」を使って、差が大きい意を表す。

他比我大一岁。(他比我大一点儿。)
苹果比橘子贵两块。(苹果比橘子贵得多。)
田中汉字写得比保罗好多了。

「跟……一样」は比較する意味を表す

 「跟……一样」は二つの物事の比較する結果が同じあるいは似通うという意味を表す。その語順は次である:A+跟+B+一样。

他的鞋跟我的鞋一样。

 もし具体的に比較する結果を表す場合、そう言えばよい。

他的鞋跟我的鞋一样大。
她跟我一样高。

 その否定式は普通「一样」の前に否定を表す副詞の「不」を加える。

他的鞋跟我的鞋不一样大。
他跟我不一样高。

「有」あるいは「没有」を使って比較する意味を表す

 動詞の「有」またはその否定式の「没有」を使った比較文は、ある程度に達したか否かを表す。通常は疑問文または否定文で使われる。語順は以下の通りである:A+(没)有+B+差別。

他有你大妈?
在国外生活没有在国内方便。

注意:「没有......」と「不比......」はその表す意味が同じではない。「他没有我大」の意味は「彼は私よりも年下だ」である。「他不比我大」は「彼と私は同年代だ」と「彼は私ほど年を取っていない」との二つの意味が有る。しかし、後者の意味を表す時は「他没有我大」がよく使われる。


第27课

「把字句」の(1)

 「把字句」は通常その動作がある事柄をどのように処理したのか及び処理した結果を強調する。「把字句」の語順は以下の通りである。
 主語+「把」+目的語(処理された事柄)+動詞+その他(どのように処理したのか又は処理した結果)

 「把字句」の文法の特徴は次である。
1. 「把字句」の後ろの目的語は話し手によってすでに確定している。そのため「我把一杯咖啡喝了」とは言うことができず、必ず「我把那杯咖啡喝了 」又は「我喝了一杯咖啡」となる。
2. 「把字句」文章の中の主な動詞は必ず他動詞が使われ、且つ処理または支配の意味を持つ。処理や支配の意味を持たない動詞、例えば「有、 是、在、喜欢、知道」などを「把字句」に使うことはできない。
3. 「把字句」の動詞の後ろには必ずその他の構成部分がある。例えば動態助詞の「了」や「着」、目的語、補語(但し可能補語は不可)、動詞の重ねなどが続き、その動作の影響や結果を説明する。例えば「我把那杯咖啡喝」ということはできず、必ず「我把那杯咖啡喝了」又は「我把那杯咖啡喝完了」となる。

 中国語では、主な動詞の後ろに結果補語の「到、在、给、成」が使われた時には、必ず「把字句」が使われる。それらの意味は以下の通りである。
 「到」:処理を受ける事柄又は人が、その動作によって、ある場所に移動させられることを表す。
 「在」:処理を受ける事柄又は人が、その動作によって、ある場所に存在させることを表す。
 「给」:処理を受ける事柄が、その動作によって、ある対象に渡されること。
 「成」:処理を受ける事柄又は人が、その動作によって、変化をもたらせられることを表す。

请帮我把这张表送到办公室。
我把自行车放在楼下的车棚里了。
请把这张表交给赵老师。
你能帮我把这篇文章翻译成英文吗?

 否定の意味を表す副詞、能順動詞あるいは時間を表す連用修飾語を必ず「把」の前に置く。

我还没把这张表送到办公室。
你能把这篇文章翻译成英文吗?
我明天就把这张表交给赵老师。

文型「不是……吗?」

 「不是……吗?」は一つの反問文であり、その文は肯定の意を表し、又強調する意味もある。

你不是学英语的吗?请你帮我翻译翻译吧。(你是学英语的。)
你不是去过大同吗?你给我们介绍一下吧。(你去过大同。)


第28课

「把字句」の(2)

 中国語では、ある動詞述語文では、「把」を使用しても使用しなくてもよいが、その意味は少し違ってくる。

快关上空调。快把空调关上。
请张开嘴。请把嘴张开。

 「把」を用いない文章は一般的に叙述しているのみであるが、「把」を用いた文章では、目的語に対し、処理の意を強調しており、語気も更に強い。


第29课

「被」の文

 中国語では、そのような文がある。主語は受け身であって、前置詞の「被、叫、让」で動作の主体を引き出す。そのような文は「被字句」と言われる。「被字句」の述語の動詞の後ろに通常ほかの構成部分があって、動作の結果、程度、時間などを表す。それらの言葉が多くの場合はよくない事柄を表す。「被」は多く文語で用いられ、「叫」と「让」は多く口語で用いられる。口語では、目的語として使われる動作の主体の後ろに受け身の意を表す「给」を使ってもよい。「被字句」の語順は次の通りである:主語(受け身)+被/叫/让+その前置詞の目的語(動作の主体)+(给)動詞+ほかの構成部分。

刚才我被一辆三轮车撞到了。
上午逛商店的时候,钱包叫小偷偷走了。
上次我的录音机就是让小雨给修好的。

 もし、動作の主体を言う必要がなくまたは言えない場合は、その代わりに「人」出表す。

那本书可能让人借走了。

 動作の主体を説明する必要はない場合は、「被」は直接に動詞の前に置かれてもよい。「叫」と「让」はそのような使い方はない。

啤酒都被喝完了。

 否定の意味を表す副詞と能順動詞は必ず「被、叫、让」の前に置かれる。

我的自行车没让人借走。

文型「连……也……」

 「连……也(都)……」は強調の意を表す。「...さえ」の意を表す。

连录音机也让我给摔坏了。
他起晚了,连早饭也没吃就去上课了。


第30课

意味上の受け身文

 中国語の受け身の文章には、「被字句」のほかに、意味上の受け身の文もある。その主語も受け身であるが、でもその文型が普通の文章と同じである。

行李都收拾好了吗?
照片喜好以后,请给我寄一张。

 主語と述語の受け身の関係を強調する必要のない場合、あるいは動作の主体を言う必要はないときに、意味上の受け身文を使う。