富山紀行(2)

2020年9月21日【2日目午前】

さて2日目の始まりです。朝食はホテル2階のレストラン「花茶屋」で6時半からです。感染症拡大防止のためにレストランのスタッフが配ってくれるビニール手袋を手に、皆大声も出さず粛々と列を作ってらっしゃいました。でも、まじめな日本人ばかりなので可能なことであり、インバウンドが復活すれば感染症対策とバイキング形式の両立は不可能ではないかと考えさせられてしまった朝食でした。写真は私がチョイスした朝食です。新潟でも感じましたが、北陸はどこに行っても味噌汁のレベルがとても高いような気がします。この日のキノコ汁も最高でした。

f:id:S_E_Hyphen:20200926105512j:plain

 

さて、食休みが済んだら富山地方鉄道電鉄富山駅」へ向かいます。到着すると何やら不穏な貼り紙が...。

立山黒部アルペンルート
   ご利用のお客様へ
本日の室堂方面への
日帰りでのご利用は
     出来ません❕❕

通り抜け、
アルペンルート内ご宿泊の
  お客様のご利用のみと
   させていただきます

f:id:S_E_Hyphen:20200926110639j:plain

 

意味が分からん。室堂は無理でも美女平ならOKなのか?立山はどうなのだ?大町まで通り抜けて、往復して日帰りしてきたらダメなのか?色々疑問は浮かびますが、7時50分電鉄富山駅発の特急列車に乗って立山駅へと向かいました。乗車券1,230円+特急券210円です。ちなみ富山地方鉄道は地元では「地鉄」の愛称で知られています。

f:id:S_E_Hyphen:20200926113328j:plain

 

モーター音は大きいし、やたらに揺れます。でも考えてみれば子供の頃は、電車と言えば揺れるものでした。もっと音も大きかったかも知れないし...。現代の都市鉄道の快適さに慣れ過ぎてしまったのでしょう。

f:id:S_E_Hyphen:20200926113349j:plain

写真はイメージです(特急の車体ではありません)

電鉄富山駅の不穏な貼り紙の文言と、車両の揺れに気を取られているうちに電車は町中を離れ山中深くへと進んできます。常願寺川の渓谷を渡り、立山駅へと近づいてゆきます。

f:id:S_E_Hyphen:20200926114403j:plain

f:id:S_E_Hyphen:20200926114416j:plain

 

8時42分立山駅に到着すると、哎呀,人太多了.「げっ、人多すぎ」。ケーブルカーの乗車人数に比べてチケット待ち人数が多すぎるのです。ケーブルカーは時刻指定のチケットを販売しているようなのですが、チケットを買えるまでに何時間かかるか分かりません。情報を取ろうにも、チケット売り場に近づくために数時間待ちの行列に並ばなくてはならないようです。なるほど「日帰りできません」の意味が少し分かりました。

f:id:S_E_Hyphen:20200926120330j:plain

f:id:S_E_Hyphen:20200926120340j:plain

f:id:S_E_Hyphen:20200926120351j:plain

 

即時に撤退を決意したのですがが、小さな駅前なので食事できる場所も土産物を買う場所も全て満員です。そんな中「富山県 立山カルデラ砂防博物館」を発見できたことは幸いでした。無料ゾーンと有料ゾーンに分かれていて、有料ゾーンの入館料は400円なのですが、無料ゾーンだけでも結構見ごたえのある博物館でした。

f:id:S_E_Hyphen:20200926121347j:plain

 

大体立山が火山だったことも知りませんでしたし、そのカルデラアルペンルートとの位置関係が改めてわかったのも大きな収穫でした。立山黒部ジオパーク周辺の立体地図(1,100円)は大変お買い得だったし...。渋滞していなかったら決して立ち寄らなかったであろう博物館だっただけに、 禍を転じて福と為したとも言えそうです。

f:id:S_E_Hyphen:20200926122158j:plain

富山県立山カルデラ砂防博物館パンフレット」より引用しました

 

おまけは博物館内に展示してあった勝島製作所の地震計です。製造年月日は昭和53年7月となっていました。

f:id:S_E_Hyphen:20200926122942j:plain

 

10時46分立山駅発の普通電車(乗車券1,230円)に乗車して富山市内へ尻尾を巻いて逃げ帰りました。電鉄富山駅着は11時52分でした。では、続きは第3回で。