2024年4月3日、日本時間午前8時58分に台湾東方沖で大きな規模の地震が発生しました。この地震のマグニチュードが報道によって異なっている事にお気づきでしょうか?
例えば、
などです。これについて少し解説します。
まず、日本の気象庁は速報値としてM7.5と発表した後、数時間で暫定値のM7.7に更新しました。
アメリカ地質調査所はM7.4と発表しています。実はアメリカでは、日本の気象庁マグニチュードとは定義の異なるモーメントマグニチュードというものが使用されています。このため規模の大きな地震では、しばしば異なる値が発表されることがあります。
さらに台湾当局はM7.2と発表されています(例えば)。そのため、海外の報道機関はM7.4という報道が多いようですし、日本でも外務省のように台湾から情報を取った機関ではM7.2という報道・発表がなされているようです。またウェザーニュースのようないち早く速報を出した報道機関では、当初の気象庁発表M7.5という値が残ってしまっていることもあるようです。
ちなみに大陸中国ではM7.3と報道されているようです(例えば新京报)。この違いは、震源に近い台湾島の地震計だけを使用して計算された値と、台湾島を除く中国全土に広がる地震計網を使用して計算した値の違いではないかと推測しています。